サラリーマン起業のためのMBAケーススタディ(ウォルマート)

MBA的なケーススタディでサラリーマンの起業・副業ノウハウをお届けします。今回は、アメリカ最大の売業チェーン、ウォルマートの創業者サム・ウォルトンのケースです。

アメリカの片田舎から小さなフランチャイズ店の経営から始めたサム・ウォルトンは、たった一代で売上高世界第一位の大企業を作り上げました。そんな彼の流通やマーケティング、そして商品戦略は、世の中の多くの起業家が見本にしています。

起業・副業で自分のビジネスを考えているサラリーマンにとっても、サム・ウォルトンのウォルマート商法は非常に参考になるものです。世界的な経営者とサラリーマンの起業・副業とでは差があり過ぎると思う人もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。ビジネスのコツは小さなビジネスも大きなビジネスも一緒です。

特に今回は、サム・ウォルトンの創業時期の名言を例に取ってご紹介しますので、これから起業を目指すサラリーマンには非常に重要なメッセージとなるはずです。

1.「社長さんにお会いして、ビジネスのお話をうかがいたいのですが。」

(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p155)

初期のウォルマートでは、規模も小さく大企業から注目されことはありませんでした。それを逆手にとって、サム・ウォルトンはライバル会社を躊躇なく訪問し、彼らのビジネスの話を伺うということを繰り返していました。

相手側も、当時ウォルマートと言う聞いたことのないような会社がそのような腰の低い態度で訪問してくるものですから、好奇心もあって大抵は面会をしてくれたと言います。サム・ウォルトンはそこから価格や物流等あらゆることについて学んでいったのです。

このようにサム・ウォルトンは、非常に積極的に情報収集をしてそれを自分のものとしてきました。

多くの人は、ライバル会社や競合他社と言うと少し距離を置いて警戒する傾向にありますが、サム・ウォルトンはその逆の行動していたんです。自分の知らないことは積極的に他人に聞く、その繰り返しがやがて自分のビジネスを大きくするための基盤となっていくのです。

2.「あらゆる競争相手を研究しろ。欠点は探すな。長所を探せ。」

(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p129)

サム・ウォルトンは、仕事中であってもプライベートであってもライバル店を見つけるとすぐにその店に入って店の研究を始めたと言います。車を走らせてはライバル店を行ったり来たりしてそこからあらゆる情報を吸収していったのです。

起業を目指しているサラリーマンの方も、起業後にライバルに成りうるお店を訪問して市場調査することも大切です。

例えば、もしピアノ教室で起業を考えている場合は、同じような音楽教室を運用している学校に体験レッスンに行くなどしてみましょう。そこでの接客態度や、教え方、価格形態、アンケート用紙で質問している内容などを細かくチェックしていきます。きっと自分が起業する際にコピーできること、参考にできることを数多く発見できるはずです。

3.「私のやったことの大半は他人の模倣である。」

(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p87)

他人の真似をしているだけでは、決してその人を追い抜く事はできません。要はやり方で、多くの人間を観察し、その人の長所だけを寄せ集め、自分のものにする。すると、それらの集合体は、オンリーワンでしかもナンバーワンになる可能性があるんです。

起業を目指すサラリーマンにも同じことが言えます。競争で勝ち残っていくためには、他社の良いところを盗んでそれを自社のものにしていきます。 ただし、そこから自分のオリジナルに発展させていくことを忘れてはいけません。

4.「私は自分の得意とすることをやり、弱い面は他の人々に補ってもらったのだ。」

(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p201)

起業を目指すサラリーマンにとって、これはとてもためになる金言と言えるのでは無いでしょうか。起業してすべてを一人でやるというのは非常に難しいことです。

自分達だけですべてをやろうとするには、よほど秀でたスキル、経験、資金をもっていなければ実現することは難しいかもしれません。

5.「私が小売業を愛しているのは競争が激しいからだ。」

(出典:「私のウォルマート商法」サム・ウォルトン著、渥美俊一・桜井多恵子監訳、講談社、p328)

サム・ウォルトンは、競合他社との競争に真っ向から挑んでいきました。Kマートとの戦いでは、決して逃げないで正面から挑んでいきました。つまりレッドオーシャンの中に自ら飛び込んでいったのです。サム・ウォルトン曰く、「もし自分たちが競争から逃げていたのであれば、ウォルマートはニッチな企業になっていたでしょう。」

現在では、競争を避け如何にブルーオーシャンを探して、自社の立ち位置を確立するかという戦略が当たり前になっていますが、サム・ウォルトンのこういう考え方もあるのです。

とはいうものの、戦略もなく無謀に正面から戦っていくのは、タダの負け戦をすることになります。もし戦いに正面から真っ向勝負で挑むと決めたのであれば、それは絶対に勝たなければいけない戦いになります。

これから起業を計画するサラリーマンの方は、自分の強みと弱み等をしっかりと把握した上で「これなら必ず勝てる。」という戦略で臨んでいくことが必要になります。

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