会社員のままコンサルタントでの起業をしたい、という相談をMBA起業アカデミー相談会でよく受けます。
ビジネスパーソンとして働き盛りの方々が自分の実力を試すために、経営コンサルタントやマーケティングコンサルタントなど企業の行く末を左右するような仕事に憧れることには納得ができます。
しかしながら、大手コンサルティング会社勤めの経験の有無に関わらず、会社員からコンサルタントとして起業することは言うまでもなく簡単なことではありません。
今回は、会社員がコンサルタント起業で失敗する3つの理由をお届けします。
1.B to Bビジネス(対企業ビジネス)をしようとする。
コンサルタントの仕事といえば、企業相手のビジネスであるB to Bを想定している人が多いように思います。しかしながら、会社員のまま起業しようとするのであれば、B to Bビジネスは、ハードルが非常に高いことを忘れてはいけません。
当たり前のことですが、あなたが副業でコンサルタント起業をした場合、あなたが本業で会社で働いている平日の日中は、見込客やクライアント先に出向いて打ち合わせをするのは時間的に困難です。お客さんとの打ち合わせは、どうしても週末や平日夜の対応になってしまいます。B to Bビジネスの場合、そのような時間帯であっても許容してくれる企業に制限されてしまいます。
一方で、B to Cビジネス(対消費者ビジネス)であれば基本的に打ち合わせは、平日夜や週末になるケースが多いです。
会社員のままコンサルタント起業を目指す人は、まずは個人相手に何かを教えたり、アドバイスできる事はないかと言うことを考えてみましょう。
2.戦略系コンサルタントとして起業しようとする。
コンサルタントというと、クライアント企業の経営再生や売り上げアップなど、企業のブレイン的な存在となる経営コンサルティングを想像する人は多いでしょう。マッキンゼーやBCGなどの外資系コンサルティング会社などで、クライアント先のブレインとして活躍するあのコンサルタントです。
同じような仕事を受注したいのであれば、個人として経営コンサルタントで非常に有名になるか、マッキンゼー、BCGなど大企業の看板がバックになければ、現実的ではありません。会社員のまま副業でコンサルタントを始める場合は、基本的に会社の看板を使うことはできませんので、実質有名人である以外道はありません。
もしあなたが、有名人ではないのであれば、経営コンサルタントとして真っ正面から勝負するのではなく、少しニッチなコンサルタントを目指す方が現実的と言えます。
よくあるパターンとしては、
・転職や就職をサポートするキャリアコンサルティング
・個人個人事業主相手のビジネスマッチングコンサルタント
・個人事業主相手のITコンサルタント
・個人事業主相手の会計士税理士等の士業
などがあげられます。
3.本業で形成した人脈を利用しようとする。
「ビジネスは人脈が全てだ」と考えている人は意外に多いです。
特に会社員しか経験していない人やネットを使用していなかった昭和時代の考え方を持った人には多いかもしれません。
でも、実際に会社員をやりながらコンサルタントとして起業する場合、本業で形成した人脈は百害あって一利なしです。
本業で形成した人脈を使って、本業と競合するビジネスをやるのはとても大きなリスクです。本業の会社とお客さんを奪ったことが会社にバレることがあれば処罰を受けることになるでしょう。
本業と違う業界であっても、本業を通じて知り合った取引先はリスクを懸念して仕事を受けてはくれないものです。特にあなたが会社に内緒で起業した場合は。
本業で形成した人脈は全く役に立たない、ということは会社員のまま起業する人は絶対に覚えておいてください。
しかしながら、逆をいえば、本業の人脈などなくてもコンサルタントとして起業できるということです。
私は、起業したとき周りの多くの人に、「業界のネットワークがないのに何ができるんだ。」散々言われてきました。
しかしながら、私は起業してからコツコツと人脈を形成し頑張ってきました。ビジネスの成功は「起業してから形成した人脈」にかかっています。起業前の人脈ではないのです。
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