会社員のまま、コーチやカウンセラーなど「相談系」のネタで起業を目指すことはとても理にかなっていると思います。
一つ目の理由としては、コーチやカウンセラーでの起業は自分の特技が活かせるということです。
起業をしたいと思っている多くの会社員の方は、本業の仕事内容に物足りなさを感じており、副業でコーチングやカウンセリングを行うことで自分の特技を活かすことができると考えるからです。
二つ目の理由として、簡単に始めることができるからです。副業でコーチングやカウンセリングは大きな設備投資が不要です。
お客さんとのコミュニケーションが中心となりますので、カフェや会議室などの対面場所やオンラインでの繋がりがあればそれだけでサービスを提供することができます。特に平日は本業が忙しいと思いますので、気軽に始めることができるのは重要な要素でしょう。
三つ目の理由として、コーチやカウンセラーとして起業する場合は在庫が不要ということです。
大きな倉庫も不要で資金的にもかなりラクに始めることができますし、在庫や受注間違いで金銭的に大きな損失を被る可能性もほぼゼロと言えるでしょう。
このように、会社員のままコーチやカウンセラーなど「相談系」のネタで起業を目指すことは大変おススメしているのですが、かと言って簡単に儲けられるのか、と言うともちろんそんなことはありません。
会社員のまま、特技が活かせそうだ、設備投資も在庫もない!と喜んで起業してみても、失敗するケースが後を絶ちません。
そもそもコーチング、カウンセリングとは何を提供するのか?
それを理解せずに初めてしまう会社員が多いんです。
コーチングやカウンセリングという仕事で受注をするためには、通常、無料または少額の体験セッションを設けることで、将来のクライアントと最初の接点を持つことになります。でも、コーチング、カウンセリングを知らずに始めてしまうと中々正式な受注はできないのです。
必ずしも正論を伝えるのが仕事ではない
コーチやカウンセラーはクライアントに正しいアドバイスをすればよい。
そんな風に考えている人がいれば、それは甘い過ぎます。言うまでもなく、しっかりプロとしてのコーチング、カウンセリング手法を習得していなければ始めたところで継続するのは至難の業です。
コーチやカウンセラーという仕事はお客さんとの「コミュニケーション」自体が商品である私自身は考えています。
種類にもよりますが、基本的にはクライアントが求めているのは、「正しい情報を入手すること」よりも、「自分話をプロの人に聞いてほしい」というケースが多いです。そして、「共感」や「理解」をコーチやカウンセラーにしてもらいたいのです。
そのため、たとえクライアントの考え方や発想が正しくないと思ってもそれを真っ向から否定してはいけません。すぐに正論を述べて、話を終わらせてしまうようでは、コーチング、カウンセラーとしては失格です。
コーチ、カウンセラーの一番重要な役割は、クライアント自らが答えを導き出すサポートをすることです。
これを理解しせずに、頭ごなしに自分の正論を押し付けるようなことをしてしまうと、例えそれが正しい意見だったとしても、クライアントからの理解は得られず、ビジネスとした成り立たなくなる可能性が高いです。
「自分は人の相談を乗るのが好きだから」とか「人からよく相談を受けるから」という理由だけでお金を頂くプロのコーチやカウンセラーができるわけではありません。
その点をしっかり意識した上で、コーチ、カウンセラーとして起業準備を進めていくことが大切です。
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