サラリーマン起業のためのBCGマトリクス(コンサル、カウンセラー、教室ビジネス)

コンサル、カウンセラー、教室ビジネスなどでの副業を目指すサラリーマンの方には、是非知っておいてもらいたいMBA的なビジネスフレームワークがあります。

それは、BCGマトリクス(The BCG growth-share matrix)

BCGマトリクスとは、戦略系コンサルティング会社の大手、ボストンコンサルティンググループが1970年に開発した理論で、今では企業の事業ポートフォーリオを分析するには欠かせないツールとなっています。

BCGマトリクスでは、自社の事業をそれぞれ「マーケットの成長率」と「マーケットシェア」の視点から考察することで、事業を

「花形(Stars)」
「金のなる木(Cash cows)」
「問題児(Problem children)」
「負け犬(Dogs)」

の4つの分類することができるとしています。

副業を目指すサラリーマンでも応用可能

基本的には、企業の事業ポートフォーリオとは、多角化経営をしている企業群が持つ複数の事業の組み合わせを言いますが、コンサル、カウンセラー、教室ビジネスなどでの副業を目指すサラリーマンがビジネスを始める場合などもっと小規模な個人レベルで応用ができます。つまり、副業のネタを「マーケットの成長率」「マーケットシェア」の観点から、本当にビジネスとして成立しうるのかを大まかに分析することができるということです。

自分の副業ネタの将来性や利益効率性などを心配される場合は、是非このフレームワークを参考にしてみるといいでしょう。

BCGマトリクスによる4つの分類

それではこの4つの分類にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

「花形(Stars)」
マーケットが成長期にあり、マーケットシェアも高ければ、そのビジネスは「花形(Stars)」
です。例えば、ビジネスコンサルタント、会計士、ウェブデザイナーなどが、起業家向けに特化することによってその分野で高いシェアを獲得できた場合はこれにあたります。

しかしながら、マーケットは未来永劫に変化しない、ということはありません。この花形は、日本で起業ブームが完全にピークに達し起業家の増加率が減少してくると、いずれマーケットが成熟期に達し、後述の「金のなる木(Cash cows)」へと変化します。

「金のなる木(Cash cows)」
マーケットが成熟期にあり、マーケットシェアも高いビジネスです。
英会話講師などがこれに当たります。たとえ高いシェアを持っていてもマーケットが成熟すると、お客さんが英会話教室を選ぶ際の選択肢が増えます。すると、お客さんはより価格の安い且つサービスの良い英会話教室へと流れてしまうケースもあり、教室側としては高い価格を維持するのが難しくなってきます。

どうしてもお客さんを逃したくないと思えば、価格を下げるという選択をしてしまうケースもあります。

「問題児(Problem children)」
マーケットのポテンシャルは高いものの、まだ大きなシェアを獲得できていないビジネスです。

タピオカが日本で大流行する前のタピオカ屋さんなどがこれにあたります。予想通りマーケットも成長し、順調にお客さんも獲得し続ければ将来の花形(Stars)事業となります。予想に反してマーケットがあまり伸びず、社内でも事業がうまくいかなければ、後述の負け犬(Dogs)事業となります。

「負け犬(Dogs)」
マーケットの成長率、シェアともに低い事業です。成長の見込みもなければ、利益も上げないというビジネスがこれにあたります。副業を目指すサラリーマンはこの「負け犬(Dogs)」
で起業を開始しないように注意をする必要があります。

コンサル、カウンセラー、教室ビジネスなどでの副業を目指すサラリーマンは、自分の副業ネタはBCGマトリクスの4つのうちどれにあたるのかを、しっかりと考えていかなければなりません。少なくとも、マーケットの成長率や自分が獲得できると考えるシェアが低い場合は、「負け犬(Dogs)」となり、起業したとしても全くビジネスにならない可能性が出てきますので、その場合は副業ネタの再考が必要になるでしょう。

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